【徹底比較】日本農業技術検定と日本農業検定の違い

みっぽ
みっぽ

こんにちは!みっぽ (@mipponoshikaku) です。

述べ39種の資格を保有しているしがない資格マニアです。

前職で農業関係の仕事をしていたこともあり、

日本農業技術検定・日本農業検定もどちらも1級を取得しました。

今は主婦業と転職活動をしながらブログ運営に挑戦しています。

プロフィールはこちら

私は先月 (2022年3月) まで農業関係の仕事をしており 、自己啓発のために農業関係の資格を取得してきました。
どんな資格があるのかを調べたときに日本農業技術検定日本農業検定と似たような名前の資格があり戸惑いました。
きっと農業に興味がある方、農業を仕事にしたい方の中には「どっちを受検したほうがいいのだろう?」と悩まれている方もいらっしゃるかと思います。

そこで本日は日本農業技術検定日本農業検定の比較を受検した経験を織り交ぜながらお話ししていきます。

日本農業技術検定と日本農業検定の比較

日本農業技術検定と日本農業検定の違いを下表にまとめました。

  日本農業技術検定 日本農業検定

主催

(一社)全国農業会議所 (一社)全国農協観光協会
目的 農業についての知識・技能の水準を客観的に評価し、教育研修の効果を高める 農業に関心のある層を拡大し、農業の理解者や応援団を育成する
想定している受検者 農業を仕事にしたい人 農業に興味がある全ての人
試験方法 学科試験+実技試験 (2, 1級) 学科試験
回答方式 マークシート (学科) CBT方式
受検資格 学科: なし (どの級からでも受けられる)
実技: あり
なし (どの級からでも受けられる)
出題範囲 【3級】
共通: 農業基礎
選択: 栽培系、畜産系、食品系、環境系 から1科目選択
【2, 1級】
共通: 農業一般
選択: 作物、野菜、花き、果樹、畜産、食品 から1科目選択
農業全般分野
環境基礎分野
食の基礎分野
栽培分野 (1)
栽培分野 (2)
検定時間 3級: 40分
2級: 60分
1級: 90分
3級: 40分
2級: 60分
1級: 70分
問題数 3級: 50問
2級: 50問
1級: 60問
3級: 50問
2級: 70問
1級: 70問
合格基準 3級: 60%
2級: 70%
1級: 70%
3級: 60%
2級: 60%
1級: 70%
受検料 【一般受験】
3級:3140
2級:4190
1級:5240
【個人受検】
3級: 4200
2級: 4700
1級:5600
合格率 3級:60%前後
2級: 20%前半
1級: 10%未満
3級: 80%前後
2級: 約60%
1級: 約40~50%

 

みっぽ
みっぽ

ざっくり言うと、

農業技術検定は農業を仕事にしたい人、
農業検定は農業についての教養を深めたい人、趣味で農業を始めたい人

に向けての検定だよ。

それでは、各検定の詳細について見てみましょう~

日本農業技術検定の概要

日本農業技術検定とは

日本農業技術検定とは、一般社団法人 全国農業会議所が運営している民間資格で、農業についての知識・技能の水準を客観的に評価し、教育研修の効果を高めることを目的として実施されています。

想定している受検者は

●農業高校、農業大学校、農学系の大学などで学ぶ学生・生徒
●就農準備校で学ぶ人たち
●農業法人で新規就農や独立就農を目指す研修生
●農業後継者など
となります。

試験日程

日本農業技術検定は、毎年7月12月の年2回実施されています。
ただし、1級の試験は12月のみの実施となります。

試験時間は、

【3級】10:00 ~ 10:40 (40分)
【2級】11:10 ~ 12:10 (60分)
【1級】13:00 ~ 14:30 (90分)

となっており、級別に試験時間帯が異なるので複数級の受験も可能です

試験内容

試験内容の概要は、こちらに記載されています。

日本農業技術検定は3級・2級・1級があり、学科試験は何級からでも受検可能です。
先程もお話ししましたが、級別に試験時間帯が異なるので複数級の受験も可能です。

また、2級・1級は実技試験があり、受験資格があります。

【2級】2級の学科試験合格者
【1級】1級の学科試験合格者
※一定の要件を満たす場合には実技試験が免除されます。

学科の試験範囲は以下の通りです。

【3級】
 共通: 農業基礎
 選択: 栽培系、畜産系、食品系、環境系 から1科目選択

【2, 1級】
 共通: 農業一般
 選択: 作物、野菜、花き、果樹、畜産、食品 から1科目選択
 
みっぽ
みっぽ

個人的には選択科目が細分化される2級からの受検をオススメします

具体的な試験範囲はこちらを確認してください。

範囲盛りだくさんだね

受験料

学科試験の受検料は以下の通りです。

  一般受検 団体受検 団体受検 (学割)
3級 ¥3,140 ¥2,620 ¥1,570
2級 ¥4,190 ¥3,350 ¥2,090
1級 ¥5,240 ¥4,190 ¥2,620

団体の学割めっちゃ安いね!

みっぽ
みっぽ

農業高校生、農業大学校生は今のうちに受検しておくんだ!

また、実技事件の受検料は

【2級】¥15,710
【1級】¥ 5,240

となります。

合格率

過去3年の受検者数・合格者数・合格率は以下の通りです。

【3級】

実施年 受検者数 (人) 合格者数 (人) 合格率 (%)
2021年 20,939 13,902 66.4
2020年 18,790 12,399 66.0
2019年 19,992 11,819 59.1

【2級】

実施年 受検者数 (人) 合格者数 (人) 合格率 (%)
2021年 5,908 1,375 23.3
2020年 3,045 631 20.9
2019年 5,311 1,211 22.8

【1級】

実施年 受検者数 (人) 合格者数 (人) 合格率 (%)
2021年 265 14 5.3
2020年 206 15 7.3
2019年 266 19 7.1

3級の合格率は60%前後、2級の合格率は20%前半、1級の合格率は10%未満を推移しています。

みっぽ
みっぽ

1級は範囲が広くて専門知識が問われたので、

農業関係の仕事をしている私でも難しかったよ。

日本農業検定の概要

日本農業検定とは

日本農業検定とは、一般社団法人 日本農業検定協会主催が運営している民間資格で、農業に関心のある層を拡大し、よき農業の理解者・応援団を育成することを目的として実施されています。

想定している受検者は、

●農業にまったく知識がない人
●農業に日頃から関心があり農業の基礎的知識を学びたい人
●家庭菜園や農業体験など栽培についての体験や経験を持ち体系だった農業の基礎的知識を学びたい人
●仕事や趣味で農業の基礎的な知識を必要とする人

となります。

試験日程

日本農業検定は、毎年1月に実施されています。

試験形式は個人受検と団体受検とがあり、個人受検の場合、CBT方式のみとなります。
※CBT方式…コンピューターを使用した試験方式のこと

みっぽ
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希望の日程で受検したかったら早めに申し込んでね~

試験内容

日本農業検定は3級・2級・1級があり、何級からでも受検可能です。

出題範囲はいずれの級も

1. 農業全般分野
2. 環境基礎分野
3. 食の基礎分野
4. 栽培分野 (1) ※理科 (生物) で習うような内容
5. 栽培分野 (2) ※各農作物の具体的な栽培方法
から成り立っており、級が上がる毎に詳細が問われる形となっています。
 
みっぽ
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中学の理科・社会を理解できている人はいきなり1級の受検をオススメ

1級のテキストから読んでも「全然理解できな~い (泣)」ってことにはならないよ。

その他、検定時間・問題数・合格基準をまとめると以下の通りです。

  検定時間 (分) 問題数 (問) 合格基準 (%)
3級 40 50 60
2級 60 70 60
1級 70 70 70

受験料

受検料は以下の通りです。

  個人受検 団体受検 学校受検

小中学生

特別支援学校生
小中学部

高校生

特別支援学校生
高等部

専門学校生
3級 ¥4,200 ¥3,350 ¥1,400 ¥1,600 ¥2,100
2級 ¥4,700 ¥3,800 ¥1,600 ¥1,800 ¥2,300
1級 ¥5,600 ¥4,600 ¥4,600 ¥4,600 ¥4,600

年齢ごとに受検料が細かく変わっていくんだね

合格率

過去2年の受検者と合格者の総数は以下の通りです (各級の受検者数と合格者数は非公開でした)。

  受検者 (人) 合格者 (人) 合格率 (%)
2022年 (2021年度) 2,456 1,695 69.0%
2021年 (2020年度) 2,586 1,843 71.3%

また、過去2年の各級の合格率は以下の通りです。

  3級 2級 1級
2022年 (2021年度) 77.7% 61.8% 49.2%
2021年 (2020年度) 83% 62% 38%

※2021年 (2020年度) の各級の合格率は小数点以下が省略されていました。

 

みっぽ
みっぽ

日本農業技術検定と比べるとかなり合格率が高いね!

 

感想

日本農業技術検定の1級を取得したときは、職場の人の反応は「お~やるやん」って感じでした。
合格率からわかるように、農業高校や農業大学校で専門的な勉強をしていても1級を取得するのは難しいみたいです。
問題を解いていくと、これ仕事でやったな~と思うこともあればこんなの初耳やわ!って思うこともありましたね。農業の専門的な技術について体系的に学べたので受検してよかったです。

日本農業検定は、目的から分かる通り仕事で使える知識はほぼなかったですね。
資格マニアの性といいますか、職場にも黙って完全に趣味で受検しました。でも、農業全般分野で統計っぽいことをするんだけど、こんな機会でもなければ統計を見ることもないので勉強するいい機会でした。


統計を知ってると就活の面接で
今の農業業界が抱えている問題は何だと思いますか?
っていう質問されてもちゃんと答えられそう。

この2つの試験に合格して痛感したのは、

試験に合格するスキルがある ≠ 仕事ができる

ってことですね。悲しき現実…

日本農業技術検定に関しては、学生さんだったら履歴書の資格欄に書いたら
真面目に勉強してきたんだなぁ
くらいの好印象は持ってもらえると思うよ。

でも現実問題、自動車運転免許とか大特とかフォークリフトとか持っていたほうが即戦力になるね。
農業高校生や農業大学校生は学校で取らせてもらえる資格を粛々と取ってください。
農業高校・農業大学校卒じゃないのでその辺の事情はあまり知らない…
大学生は就職してから職場のお金で取ったらいいと思います~

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。
これらの資格に興味を持ってくれたドM資格マニアの方たちは是非挑戦してみてください!

参考

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